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ルートベース運賃(Route-Based Fares)

主なファイル: fare_leg_rules.txt, networks.txt, route_networks.txt, routes.txt
例: Translink (バンクーバー)

リマインダー

ルートベース運賃(Route-Based Fares)は、利用するルート(route)に基づいて異なる運賃を割り当てます。チケット商品(Fare Products)は、事業者がサービスを利用するために提供する運賃の種類です。詳細については、イントロダクションページの機能のセクションを参照してください。

Note

このセクションでは、同じチケット商品(Fare Product)に対して異なるチケットメディア(Fare Media)を表示します。後続のセクションでは、ガイドを簡略化するために、非接触型(contactless) のチケットメディアを持つチケット商品のみを表示します。

運賃商品の作成

ルートベース運賃は、定額運賃を提供する運賃商品によって表現されます。ルートベースの運賃商品は、fare_products.txt に以下のように作成します。

  1. fare_product_id 列に、運賃商品を識別する一意のIDを入力します。
  2. fare_product_name 列に、乗客向けの運賃商品の名称を入力します(例: Bus Flat Fare, Bus Flat Fare Monthly)。
  3. amount および currency 列に、運賃の金額とその通貨を入力します(通貨コード)。
  4. fare_media_id 列に、この運賃商品を保存・利用できるチケットメディアを入力します。
    • これは fare_media.txt 内の fare_media_id を参照する外部キーです(Fare Media)。
    • 複数のチケットメディアを同じ運賃商品に関連付けることができ、価格が異なる場合もあります。
    • fare_media_id が空の場合、そのチケットメディアは不明であることを意味します。

運賃商品の詳細については、ドキュメントを参照してください

この例では、bus_flat_fare という運賃商品が Translink バスの定額運賃を表しています。異なる fare_media_id 値を持つ3つのエントリがあるため、この運賃商品は現金、コンタクトレスカード、または Compass Card で利用できます。Compass Card で支払う場合の価格は、他のチケットメディアよりも安く設定されています。

fare_products.txt

fare_product_id fare_product_name amount currency fare_media_id
bus_flat_fare Bus Flat Fare 3.20 CAD contactless
bus_flat_fare Bus Flat Fare 3.20 CAD cash
bus_flat_fare Bus Flat Fare 2.60 CAD compass_card

ルートをグループ化するネットワークを作成する

ルートベース運賃(Route-Based Fares)では、ルートのグループごとに異なる運賃が設定されます。これらのグループはネットワークとも呼ばれます。事業者のすべてのルートが同じ運賃である場合、それらは1つのネットワークにまとめることができます。

ネットワークは networks.txt に以下のように作成します:

  1. network_id 列にネットワークを識別する一意のIDを入力します。
  2. network_name 列にネットワークの名前を入力します(例: Translink Buses, TTC Subway, STM All Routes)。

Translink の場合、バスは定額運賃であるため、独自のグループに分ける必要があります。これに対して、SkyTrain と Seabus は通過したゾーン数に応じて運賃が変わります(ゾーンベース運賃 のセクションを参照してください)。

この例では、Translink Buses を表すために translink_bus というネットワークが作成されます。

networks.txt

network_id network_name
translink_bus Translink Buses

ルート・路線系統(route)をネットワークに関連付ける

ネットワークを作成した後、それに含まれるルート・路線系統(route)を関連付ける必要があります。ルート・路線系統(route)は route_networks.txt 内で以下のようにネットワークに関連付けられます。

  1. route_id 列に routes.txt のルート・路線系統(route)の ID を入力します。
  2. network_id 列に networks.txt の対応するネットワークの ID を入力します。

ネットワークの詳細については ドキュメントを参照してください

この例では、各バスのルート・路線系統(route)が translink_bus ネットワークに関連付けられています。route_idroutes.txt 内のバスの route_id を参照しています。

route_networks.txt

route_id network_id
10232 translink_bus
11201 translink_bus

運賃区間ルールの作成

リマインダー

乗車区間(leg): 特定のサービスまたはルートで、通常は2つの停留所等(stop)間を、乗り換えなしで移動する旅程(journey)の連続した1区間。

乗車区間グループ(Leg Group): fare_leg_rules.txt ファイルの文脈で定義される、特定の共通属性や運賃条件を共有する1つ以上の乗車区間(leg)の集合。

乗車区間(leg)の運賃は、運賃区間ルールを用いて乗車区間をチケット商品(fare product)に対応付けることで決定されます。ルートベース運賃の場合、運賃区間ルールは、networks.txt で作成されたルートのネットワークを、fare_products.txt で作成されたチケット商品に関連付けます。

ルートベースの運賃区間ルールは、fare_leg_rules.txt に以下のように作成します:

  1. leg_group_id 列に、乗車区間グループを識別する一意のIDを入力します。
  2. network_id 列に、乗車区間が含まれるルートに関連付けられたネットワークのIDを入力します。
    • これは networks.txt 内の network_id を参照する外部キーです。
  3. fare_product_id 列に、乗車区間の運賃を決定するチケット商品のIDを入力します。
    • これは fare_products.txt 内の fare_product_id を参照する外部キーです。

運賃区間ルールの詳細については、ドキュメントを参照してください

Translink の場合、バスの乗車区間(leg)は、停留所等(stop)Aから停留所等(stop)Bまで、1台のTranslinkバスに乗車し、乗り換えを行わない区間を指します。別のバス、交通モード、または事業者に乗り換えると、新しい乗車区間(leg)が開始されます。

この例では、fare_leg_rules.txt 内の運賃区間ルールが、translink_bus ネットワークを bus_flat_fare 商品に関連付け、ネットワーク内のすべての乗車区間(leg)が適切に料金設定されるようにしています。

fare_leg_rules.txt

leg_group_id network_id fare_product_id
flat_fare_leg translink_bus bus_flat_fare